高尾駅では酒類は買えないぞ

用事があってJR中央線の高尾駅まで行った。

高尾山の麓に位置する高尾駅は東京の西のどん詰まりである。八王子市内ということになるのだろうが、中央線の駅としては、八王子駅よりさらに奥、八王子→西八王子→高尾となって、東京駅発の中央線快速電車はここより西へは行かない。

もっと西へ行きたければ、高尾駅始発で甲府や松本へ向かう中央本線下り列車が出ている。

それから京王線とも接続していて、高尾山に登るなら京王線に乗り換えて一駅の高尾山口まで行ったほうが便利なようだ。

つまり、路線と路線を結ぶけっこう重要な位置にあるのがJR中央線高尾駅だ。

ところが、この駅にはプラットホームに売店が無いことに今回気づいた。京王線接続口の反対側にある改札口に行くと、向かって左にパンとかおにぎりを売る窓口はある。これは改札を出て左にあるカフェが、改札を出ない客も買えるようにと開いている。パンはまだ試したことがないけれど、おにぎりはコンビニのものとは違って手作り感があって、なかなか美味しい。

（高尾駅ホームにて）

すこし時間があったので、京王線との接続口にも行ってみた。すると、接続口を出る手前左に小さなコンビニがある。

しかし、いまコンビニではどこでもアルコール飲料を置いているが、この高尾駅のコンビニは酒類を置かない。

実は酔流亭、せっかく東京の西のどん詰まりまで来たのだからと、NHKBS放送『呑み鉄本線日本旅』の六角精児気分になって「缶ビールはありませんか？」と売り子さんに尋ねたのだ。

「お酒は置いてません」と、その語調は厳しいというか、冷たいものだった。

高尾駅では酒を買えない。

なんだかわかる気もする。この駅では酔っ払いによる暴力事件が多いからだ。

ことに暮れの忘年会シーズン、新宿あたりで飲んだ勤め人が、帰路、中央線下り快速電車の中で眠ってしまい、降りる駅を乗り過ごして終点の高尾まで行ってしまう。

座席でなお眠りこけているところを駅員に起こされる。もう夜更けで、上りの終電は出てしまった。

それで駅員に八つ当たりするのである。酔漢だから始末が悪い。駅員を殴る。

こんなことが続けば、駅で働いている人は酒なんて見るのも嫌だろう。駅に一つだけあるコンビニだって酒類を売らないよ。

※多少関連のある過去記事として

TV『呑み鉄本線‥』とズリ山 : 酔流亭日乗 (exblog.jp)