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昨日、関東地方に「春一番」が吹いた。 強風は日付が変わっても衰えず、夜明け前からゴウゴウと響く。常磐線各駅停車の我孫子ー取手は先ほどまで運行を停止していたという。我孫子駅と取手駅の間というと、利根川の流れが千葉と茨城の県境になっている。坂東太郎に架かる鉄橋を強風のなか渡るのはたしかに危険だ。 春一番とは立春から春分の間に吹く強い南風(風速8m以上)の初っ端。今年の春分は2月4日、春分は3月20日だ。昨日の都心の最大風速は15.7mだった。条件に充分かなった今年の春一番である。しかし、ちょっと早いなあ、という気もする。去年それが吹いたのは3月1日だ。春と名づいているのだから3月になって吹いてくれたほうがしっくりする。 ちょうど10年前、2014年の春一番は3月18日だった。この年はギリギリ間に合ったというところである。春分が21日だったとして、あと2日つよい南風が吹かなかったら、その年には春一番は計測されずじまいになるところだった。 そんな一昔前のことを憶えているのは、その日、深夜勤務に出勤して危うく労働災害に遭うところだったからである。そのときの体験を、秋になってから『春一番』と題する短編小説にした。それが酔流亭が生まれて初めて書いた小説であり、以後、創作は一つも書いていない。雑誌『労働者文学』の第76号(2014年12月刊)に掲載していただいた。 そのあわや労働災害に遭いかけた体験については、それがあって数日後にこのブログにも書いた。 上のブログ記事から一部を引用する。いくらか苦々しい思い出だ。 ・・・まだ夜は明けない午前4時過ぎのことである。航空コンテナの出し入れをしていた。札幌行きの航空機に積むコンテナに郵便を満載にして、台車を引いて発着ホームに押し出す。すると外で待機しているフォークリフトがそのコンテナを外の敷地に積む。時間が来れば、トラックがこれを羽田空港へ運んでいくのである。 満載のコンテナを出したあと空になった台車の上に、フォークリフトを操る人が替わりのコンテナ容器を載せてくれる。 そのあとのことだった。 コンテナ容器を中に引きこんで急いでオーバースライダーを閉めようとした。オーバースライダーというのは、つまりシャッター式の扉です。ボタン一つで開閉できる。コンテナの出し入れをするときは開けるわけだが、なにしろその夜は風が強かったから、長く開けていたら寒いし、職場の中にある書類や備品やらが吹き飛ばされかねない。 それで閉めるのを急いだのだが、そのときコンテナ容器はオーバースライダーの内側にまだ完全に引き込まれていなかった。降りてくる扉がコンテナにぶつかってストップしてしまう。電動だから、障害物にぶつかっても降りようとする動力はかかり続けている。ワイヤーで上げ下げする窓のブラインドと同じ原理で、そのワイヤーはたわみ、巻き込む車が空転している。 あとから考えれば、このとき停止スイッチをすぐ押せばよかったのだ。ところが酔流亭は慌てたというより事態を軽く考えていたのである。力まかせにコンテナ容器を内側に引き込んだ。 すると、コンテナという障害物を失ったスチール製の扉が酔流亭の肩にかなりの勢いで落下してきた。ワイヤーはたわんでいたのでストンと落ちてきた。痛い! しりもちをつく。 「大丈夫ですか?」 外でフォークリフトを操作していた人がすぐ駆け寄って声をかけてくれた。 立ちあがってみると、直撃を受けた肩だけでなく、腰やら大腿部も痛い。上からの打撃を身体全体で受け止めたからだろう。ただ、骨がどうこうしたというほどの痛みではない。 オーバースライダーのほうは、やや傾いた状態で停止してしまった。スイッチを押しても動かない。・・・
by suiryutei
| 2024-02-16 08:48
| 文学・書評
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