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目取真俊『魂魄の道』の読書会が近づいてきた。 おちおちしてはおれないことに、今月23日の田代ゆきさんに続き、来月20日は酔流亭が報告者となっている。 さて、どう報告したらいいものか。具体的なことは今月の読書会の様子を見てから決めるつもり。今は目取真さんがこれまで書かれてきたものに目を通すことが中心だ。幸い、目取真さんの著作を持っている友人が快く貸してくれたりするので助かる。それにしても、3月の読書会まで、もうあとひと月ちょっと。こんなにノンビリしていて、ちゃんと報告できるかしら。 去年2月に出た『魂魄の道』(影書房)は五つの作品から成る短編小説集である。冒頭に置かれ、書名にもなっている『魂魄の道』は2014年、一番新しい『斥候』は2022年に発表された。 その時期、作者は高江のヘリパッド(オスプレイなどの着陸帯)建設反対闘争や辺野古基地建設反対闘争の現場に立ち続けてきた。 たとえば2016年秋、高江が緊迫していた日々の彼の日常は、こうである。 「高江での抗議行動は、ふだんは午前7時集合だった。毎朝5時半には起床し、車で1時間近くかけて高江に行き、午後5時頃まで活動する。帰りは疲れて途中で車を止め、仮眠をとることも多かった。帰宅後はシャワーを浴びて洗濯、夕食、撮影した写真や動画の整理、プログの更新に追われる。寝るのは午前1時頃だった。」 2017年夏、辺野古での日々は 「午後4時に海上行動を終えて、カヌーや用具を洗って片づけ、自宅に戻るのは午後6時前だ。それからシャワーを浴びて洗濯をし、軽く筋力トレーニングをする。海で撮影した写真や動画を整理してブログを書くと、午前零時を回っていることが多い。インターネットでサイトを見て午前1時や2時に就寝。翌朝は6時頃に起きる。」 いま引用したうち前者は目取真俊『ヤンバルの深き森と海より』(影書房、2020年刊)の373ページ、後者は同じく400ページにある記述だ。 『魂魄の道』に収められた5編はどれも優れた作品だが、こうした日々の中で生み出されたということをまず心に留めておかなくてはならないと思う。 そして現在もそうした日々が続いていることは彼のブログを読むと分かる。 軍事基地の建設を止めるために、戦争をさせないために、そして沖縄に犠牲を押しつける理不尽を見て見ぬふりをしないように、私たちが立ち上がることをこの小説家は身をもって促している。
by suiryutei
| 2024-02-17 08:05
| 文学・書評
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