新人事制度 大阪での報告①~③
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『労働者文学』No.93にコラムとして書いた『在職死亡と深夜労働』を『伝送便』9月号にも転載しました。 『労文』が発行されてすぐ、8月2日更新記事にすでにUPした文章ですが、今月は19日に<郵便局員過労死家族会>の発足の集いも行なわれますので(記事の下の写真参照)、再掲も無意味ではないかと考える次第。 新東京郵便局で今年に入って三人もの現職死が出たことを本誌先月号で原由美子さんが怒りを込めて報告している。ここに掲載するのは労働者文学会が発行する雑誌『労働者文学』に寄せた文章である。書いたのは五月で、六月には三人目の犠牲者が出るとはまさか思わなかった。 私が二〇一六年三月まで働いていた新東京郵便局で、この春先、在職死亡が続いたと聞いた。亡くなった二人はどちらも男性で、いわゆる非正規雇用であり、深夜勤務の従事者である。三階建て局舎のうち一階の同じ部で働いていた。厚物と呼ばれる大型郵便物の区分作業を行なう職場だ。 二月一六日に亡くなったNさんは六一歳だった。わずか二週間後の三月一日、五一歳のMさんも亡くなった。Mさんの死因は心不全だという。Nさんについては今これを書いている時点では死因の詳しいことがわからないのだけれど、二人とも心臓に疾患を抱えており、どちらも急死であったという。 自分が在職していた二〇〇七年のことを思い出す。その年の七月、やはり非正規雇用だった四九歳のKさんが、深夜勤明けの早朝ロッカー室で倒れ、病院に運ばれたきり帰れなかった。くも膜下出血だった。一一月には五七歳の正規雇用、Yさんが亡くなった。Yさんもすこし前まで深夜勤に従事していたのが、健康診断で不整脈が出て深夜勤務を続けることに医師からストップがかかって、昼間の勤務に変わっていた。勤務が休みだった日に自宅で斃れていたのを家族に発見された。心筋梗塞だった。今年にしても二〇〇七年にしても、同じ事業場の同じフロアで、短期間にこうも続いて人が死ぬなんて、どう考えても異常だ。 郵便局の深夜勤というのは、夜間に一〇時間の労働を週に四回こなすというパターンが多い。NさんやMさんが従事していたのもそうであった。一時間の休憩時間が入るから拘束は一一時間になる。すると、一九時就労、翌六時退勤(これで拘束一一時間)の深夜勤がくり返される場合、朝、勤務が終わる六時から、また勤務に就く一九時まで一三時間ある。現在、勤務間インターバルとして、終業から次の就業まで最低でも一一時間は空けることが事業主の努力義務となっている。過労死を防ぐためである。郵便局の深夜勤はそれはクリアしている。しかし、勤務間インターバルは、まず何より充分な睡眠時間を確保するためのものだ。私が在職していたころ、通勤に片道二時間かかったから、合わせて四時間を一三時間から引くと九時間。そこから食事時間を抜いた全てを睡眠に充てられるならいい。ところが私もそうだったが同僚に聞いても深夜勤に就いているときの昼間は四時間前後しか熟睡できない。インターバルをどうにか確保しても昼夜逆転の生活ではダメなのだ。勤務間インターバルも昼働いて夜寝るのを前提とした制度だ。睡眠時間が一日五時間に充たないと脳・心臓の疾患増加が医学で証明されているという。四時間しか眠れない昼間が続くならかなり危険ラインである。深夜労働そのものをなくせ。医療や介護など深夜の労働がどうしても必要な職種なら労働条件をもっと篤くせよ。 ※下は<郵便局員過労死家族会>の発足の集いの告知記事です(『伝送便』9月号最終ページ〔各地から〕より)。 ![]()
by suiryutei
| 2024-09-04 08:23
| ニュース・評論
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