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我が家のあたり、昨日は夕方から雲が広がって、雨は降らなかったけれど、月は見えなかった。見えていたら十五夜の一日前だったので、もう充分丸かったはずだ。 夜中は涼しかった。久しぶりに窓を全部閉め、扇風機も回さなくてすんだ。夜中1時過ぎ、目を覚ますとほんの少し肌寒い。上半身は丸首シャツだけで寝ていたので、半袖のパジャマに袖を通した。これも久しぶりである。7月からずっと、寝るときはバスタオルを腹にあてがっていただけだが、夏掛けを引っ張り出した。 昨日の天気予報では今日は晴れて気温もまた上がるという。月見はいかに。 酒の用意はできている。松江の銘酒〔李白〕が一升瓶に二合ほど残っている。 これを月見酒にと初めから目論んで〔李白〕を残しておいたわけではない。たまたまの成り行きだ。 しかし、十五夜に飲む酒の銘柄が〔李白〕であることを、酔流亭は勝手に面白がっている。盛唐の詩人、李白(701-762)には『月下の独酌』と題する名吟があるからだ。 上の写真は中国詩人選集7『李白・上』(岩波書店)から。奥付を見ると1977年10月24刷となっている。そのころ買ったのであろう(初刷は1957年11月)。47年たつから、紙も変色が始まっている。 下は同詩集の口絵から。李白って、こんな風貌だったんだ。 さて『月下の独酌』には 行楽 須(すべか)らく春に及ぶべし という行があり、注解者の武部利男はここを <楽しみをぞんぶんに味うのは、まさに春のうちにかぎる> と訳している。すると、この詩は春の夜を詠んだものであって、中秋の名月とはちょっと違うようである。 しかし、細かいことにはこだわらないでおこう。月に酒があればよいではないか。 今夜の空が雲に覆われませんように。
by suiryutei
| 2024-09-17 05:45
| 文学・書評
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