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被団協がノーベル平和賞を受賞したのはよかったが、今朝のTV報道などを視ていると「ロシアや朝鮮が核兵器を使う危険」を懸念する一方、人類の歴史において最初に、しかも何度も核を使って多くの人々を殺傷したのはアメリカであったことが曖昧にされているように感じる。報復を煽るつもりはない。しかし、いくら同盟国だって、アメリカに忖度するばかりでは、同国と対峙している側の人びとが抱かざるをえない「実際に核を使ったことのある相手」に対する警戒や恐怖を理解できないのではないか。 先週の木曜、労働者文学会の忘年会で観た映画『第五福竜丸』(新藤兼人監督、1959年)は劇映画ながら、ビキニ環礁で被爆した漁船乗組員の証言などに忠実な映像化だったように思う。乗組員たちは水爆実験の光と轟音に接したとき、ヒロシマとナガサキを襲った「ピカ」と同じだとは直観した。しかし、そのあと頭上に降り注いできた<死の灰>には無防備だった。大量の放射能を浴びながら、救助・救護を要請したら米軍に無線を傍受されてスパイ扱いされるのではないか、核実験隠ぺいのため撃沈されるのではないかと恐れ、母港・焼津まで2週間近くも自力で航海した。乗組員のうちでも年長だった無線長の久保山愛吉さんは半年後に放射能症で死亡する。 このビキニ被爆が起きたのは1954年である。戦後10年近く、広島と長崎での被爆の惨状について国民は正確に知らされることがなかった。米軍占領下で「プレスコード」が敷かれていたからだ。 アメリカがやったことは、二度の原爆投下もひどいが、戦後の対応もなんだこれはと思う。久保山さんについても、被爆が原因であるのが明らかな様々な症状が出ていたのに、死因は放射線ではないとしらばっくれた。 放射能による被害がいかに恐ろしいものであるかが国民の知識として共有されていたなら、第五福竜丸の乗組員たちの対応もちがったものになっていたろう。そもそも太平洋上で水爆実験を平然とやったことが許しがたい。 報道は、そういうこともちゃんと伝えてほしい。
by suiryutei
| 2024-12-11 09:09
| ニュース・評論
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