|
新人事制度 大阪での報告①~③
記事ランキング
最新の記事
タグ
労働(124)
最新のコメント
カテゴリ
最新のトラックバック
以前の記事
2026年 03月 2026年 02月 2026年 01月 2025年 12月 2025年 11月 2025年 10月 2025年 09月 2025年 08月 2025年 07月 2025年 06月 more... ブログジャンル
画像一覧
検索
|
今週の火曜日(7日)NHKBSで午後放映された『メッセージ・イン・ア・ボトル』という映画をふと視る気になったのは、その題名が葉山嘉樹の小説『セメント樽の中の手紙』とちょっと似ているように思われたからだ。映画の題名にある「メッセージ」は手紙と読み換えておかしくない。 どちらも、未知の人が書いた手紙を偶然読んでしまったことから話が始まる。手紙は、映画では海辺に漂着したワインの空き瓶の中に、小説ではセメント粉の詰まった樽の中に混じっていた小さな木箱の中に入っていた。 映画のほうは、瓶の中の手紙を見つけ、読んだ女性が手紙の男性に恋をする。女優さんは名を知らない人だったが、男優はケビン・コスナー。その父親に扮したのはポール・ニューマンである。映画は1999年の作品なので、1925年生まれのニューマンはこのとき74歳だ(2008年没)。主演の2人より、ヤンチャな感じも残したまま加齢とともに渋くなってきたニューマンに惹かれたのは、やはり酔流亭も70台に入ったからだね。ニューマンは彼が若い頃から好きな役者だが。 葉山嘉樹の小説のほうは、ダム建設の現場でコンクリートミキサーにセメントを運ぶ仕事をしている男がセメントの中に手紙を見つける。手紙を書いたのは若い女工で、彼女の恋人は石を破砕機(クラッシャー)に投じる仕事をしていて、破砕機に巻き込まれてしまい、石もろとも挽かれてしまったのだ。恋人の遺体は粉々になってセメントに混ざっている。会社が隠蔽してしまったこの非情な労働災害を知らせたくて彼女は誰かが手にすることを願って手紙を書いたのだ。 (筑摩書房〔現代文学大系〕37から) 『セメント樽の中の手紙』は1926年の作品。おや上記ポール・ニューマンが生まれた翌年だ。短い作品なのでネットの<青空文庫>で全文が読める。 それから【デジタル労働者文学】第2号に載っている楜沢健『プロレタリア文学と労働者文学について』は去年9月1日に行なわれた合評会兼24労働者文学賞表彰式における楜沢さんの記念講演を文章化したもの。『セメント樽の中の手紙』に対する論及もあって、酔流亭にはとても勉強になった。
by suiryutei
| 2025-01-10 08:06
| 文学・書評
|
Comments(0)
|
ファン申請 |
||