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このブログを22年前(2003年)に始めたときは、蕎麦屋の食べ歩き日記にするつもりであった。蕎麦屋という空間が酔流亭はそれほど好きなのである。 だから『水車小屋のネネ』という長編(500ページ近い)を読み始めてじき、どうやら蕎麦屋がこの小説では重要な舞台のひとつであるのだなと気づいたときは嬉しかった。タイトルにある水車小屋というのは、その蕎麦屋のすぐ近くにあって、蕎麦の実が水車の動力で回る臼でひかれている(つまり川沿いにある)。ネネとは、その水車小屋で飼われているヨウムという鳥の名。この鳥が賢くて、人間の発声を真似るだけでなく、いくらかは会話にも応答するので、終盤まで酔流亭はこれ作者が創作した架空の種類の鳥かと思っていた。しかし、実在するそうだ。実際に賢いという。 1981年に物語が始まったとき主人公の姉妹は姉が18歳、妹は8歳。二人は事情があって家から離れ、姉は蕎麦屋で働く。10年ごと2021年まで綴られる。ヨウムは50年くらいは生きるというから、姉妹の成長をずっと見ている。 なお作中では蕎麦という漢字は用いられず、そば屋と表記される。店名も書かれず、そば屋とあるだけである。そういうちょっと淡泊なところが作品の魅力であり、いっぽう物足りなさを感じる人もいるかと思う。書評、あらすじはネットにたくさん出ているので、ここでは書かない。 たとえば 酔流亭にとって心地よい4日間の読書体験だったとだけ書き留めておきます。 素敵な中表紙では、そば屋に掛かる暖簾が紺で、これ酔流亭が好きな蕎麦屋、神田まつやの暖簾と同じ色なのも嬉しい。
by suiryutei
| 2025-03-25 09:02
| 文学・書評
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