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昨日の午後は暑さに耐えかね、エアコンを効かせた食事室で映画『蒲田行進曲』を視ることにした。10日にNHKBSで放映されたのを録画しておいた。 1982年、深作欣二監督。 落ち目になってきたスター俳優、売れない女優、日銭稼ぎの大部屋役者の物語である。女優はスター俳優に惚れているが、彼女が妊娠したのを知ったスター俳優は自分の言うことなら何でも聞く大部屋役者に彼女を押しつけてしまう。 スター俳優を風間杜夫、女優を松坂慶子、大部屋役者は平田満が演じている。 映画としても高い評価を得た作品で、じじつ面白かった。しかし、『蒲田行進曲』は深作欣二の監督作品としてより、つかこうへいが書いた芝居としての印象が強い。風間杜夫も平田満もつかの演劇仲間であったし。 つかこうへい(1948-2010)は慶應に在学中から演劇に熱中、早稲田で演劇をやっている連中ともつるんだ。風間杜夫(1949-)や平田満(1953-)は早稲田のほうである。 早稲田大学は大隈講堂なんかがあるほうの正門の反対側にひっそりと裏門がある。高田馬場駅まで歩くならこっちから出たほうが近い。 その裏門のあたりに 「熱海殺人事件」 と手書きされたあまり大きくない看板が出ていたのを見た記憶がかすかにある。1975年前後のことである。 変わったタイトルの素人芝居だと思って通り過ぎた。つかこうへいはまだ無名の学生である。いまウィキペディアで調べると、同作は1973年11月に文学座アトリエで初演され、翌74年に岸田國士戯曲賞を受賞している。素人芝居どころではなかった。 それから半世紀。『熱海殺人事件』は芝居でも映画でも観ていないし、『蒲田行進曲』にしても高い評判は聞きながら昨日ようやく映画で視た。 都心の緑陰。一昨日、駿河台下で。
by suiryutei
| 2025-07-22 08:58
| 映画・TV
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