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公明党の連立離脱という“大ニュース”と同じ日にかちあってしまったのも不運だったのだろう。10日に発表された石破首相の〔戦後80年所感〕はどうも影が薄い。わが家が購読している朝日新聞には全文は載らず、要旨だけが紹介された。社説では昨日も今日も論及されていない。 ネットを見渡すと東京新聞と日経新聞は全文を掲載している。酔流亭は今朝、日経のデジタルで全文を読んだ。 一読して思うのは、10年前の安倍〔70年談話〕の罪深さだ。石破80年はそれに呪縛されているのである。 安倍70年は、謝罪はもうこれっきりという宣言であった。これっきりなんて、謝罪をする側が言えることではないのだが、安倍という人はそういうことがわからなかった。そもそも内心では謝罪する必要なんて認めていなかった。 石破の内心はどうなのかはわからない。しかし、所感は安倍70年談話が敷いたレールを外れるものではなかった。日本の加害については語らないのだ。 「なぜ あの戦争を避けられなかったか」という問いかけは、総力戦研究所(1940年設置)などを持ち出しているから、主に対米戦争のことを念頭に置いているのだろうが、対米開戦よりずっと前から日本は中国との戦争を始めていたのだし、朝鮮を植民地支配し、中国から東北地方(「満州」)をむしり取っていた。米国のような強い国と戦ってしまったことを悔いる前に、自らの植民地主義に対する反省がなければならなかったはずだ。 ところで産経のデジタルは、こんな中途半端な石破所感でさえ我慢できないらしく、「歴史問題を蒸し返すような」と不満をぶつけ、なんと10年前の安倍談話の全文を掲載している。 ならば酔流亭も、その安倍談話に対する10年前のコメントを再掲しておこう。 今朝の朝日新聞『天声人語』はそれを「巧みに厚化粧した」と評した。「厚化粧」とは、もちろん批判を込めた表現であるが、酔流亭には「巧み」というよりジタバタと見苦しいものに思えた。 そういうものになったのは、あの戦争について中国に対しては日本は謝罪するほかないし、安倍氏も日本国の総理である以上は謝罪を口にせざるをえないのに、彼の内心は中国とは謝罪どころかケンカしたくてしょうがないからだ。しかし、そういう腹でいながら表向き「おわび」を口にしようと、それが相手に届くであろうか。 談話の初めのほうに「日露戦争は、植民地支配のもとにあった、多くのアジアやアフリカの人々を勇気づけました」とある。今朝の朝日紙面には談話に批判的な声がいくつも載っているが、この部分を問題にする人が国内の「識者」には見当たらないのに首を傾げる。朝鮮半島をめぐっての戦争であった日露戦争は、日本の朝鮮植民地支配に道を開いたものではなかったのか。日本による植民地支配責任について談話は素通りしてしまっているのである。紙面では唯一、1980年代に駐日大使を務めた英国のヒュー・コータッツィ氏が「日露戦争がアジアやアフリカを勇気づけたなど、ばかげている」と指摘している。日露戦争時の同盟国・イギリスからそういう声が上がっているのが皮肉ではある。 この箇所についての韓国政府の反応は鈍いように見受けるし、朝日に限らず日本のマスメディアはこういう場合、半島の北半分(共和国のことです)の声を紹介することはない。植民地支配したのは南に対してだけではなかったのに。 (2015年8月15日更新記事)
by suiryutei
| 2025-10-12 08:46
| ニュース・評論
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