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11月は30日までだから、残すところ今日と明日の2日のみ。明後日からは、はや師走だ! 関わっている紙誌の12月号も出来上がってきた。それらに寄稿した文章を今日から順にここに転写していきます。 まず、今月3日に開催された『抵抗川柳句集』出版記念シンポジウムのことを新聞『思想運動』No.1119に寄稿したものから。 ![]() 出版を記念してのシンポジウムが11月3日、都内千代田区神田三崎町にある〔たんぽぽ舎〕にて開催された。東京でも木枯らし1号が吹いたその日は快晴。国会前では改憲・軍拡・差別に反対して総がかり行動も同時刻(午後2時~)に開催されており、同行動に参加してからシンポジウムに来た人もいた。40人近い参加で満席であった。 川柳作家の高鶴礼子氏(川柳誌ノエマ・ノエシス主宰)、文芸評論家の楜沢健氏、レイバーネット日本川柳班の乱鬼龍氏による鼎談というかたちで前半は進む。 高鶴氏は、時実新子の川柳に心を奪われたことが川柳との出会いだったという。時実(1929-2007)は川柳の与謝野晶子と言われた人である。おふざけでやっているというのは世間の誤解で、川柳に命をかけた人もいる。後述する鶴彬がそうだ。抵抗川柳句集もそれにつらなるものだろう。時事川柳は報道の後追いではダメ。こういう見方もあるんだ、というのを突き出さなくては。そう述べて、そのような作いくつかを『抵抗川柳句集』から拾ってコメントを寄せられた。 乱鬼龍氏の呼びかけで2012年1月から始まった通産省前<脱原発テント川柳句会>(毎月最終日曜日の正午から15時まで)は2016年にテントが強制撤去されても続き、今年6月には160回を数えた。楜沢氏は、川柳を<座の文芸>としつつ、乱鬼龍氏らの営みは座敷に集まって茶を飲んでという座ではなく、闘いの場に出て行っての集団制作であることの意義を強調した。 現状の多くは、反語性も批評性も抜けて、宣伝コピーに堕している。川柳の始原に立ち返る必要がある。俳諧から別れて川柳というジャンルを興したのは柄井八右衛門(1718-90)。最初の句合は1757年に行なわれ、このとき八右衛門が川柳と号したことからそう呼ばれるようになった。彼は点者(作品の優劣を判定する人)であって実作者ではなく、自作を残していないのでわからないことが多いのだが、その原点は反逆ということではないか。いまNHK大河『べらぼう』に登場している蔦屋重三郎(1750-97)と同じ時代だ。現代とよく似た世相でもある。米は値上がりしているのに農村では搾取が酷く、農民は食えなくて都市に流れ込み、そこでも飢える。かつて歴史家の井上清はこの人々を前期プロレタリアと呼んだ。社会が騒乱状態になっていくのを抑え込もうというのが<享保の改革>や<寛政の改革>だ。そうした時代に抵抗して、また幽玄とか貴族性を重んじる従来の文芸ジャンルにも反逆して生まれたのが創成期の川柳だった。ところが弾圧されて批評性が薄れていく。近代に至って岸本水府(1892-1965)ら川柳六大家と言われた人たちもそう。けれども鶴彬(1909~38)のような反戦川柳も生まれてくる。 シンポジウムの後半は、参加者の全員にマイクが回った。多くの人が共感を寄せたのは、やはりその鶴彬である。鶴は編集に関わっていた川柳誌『川柳人』に載せた自作の川柳を危険思想の表現とみなされ、治安維持法違反で収監された。拷問には屈しなかったものの赤痢に罹って獄中死する。日本帝国主義の中国侵略を鋭く暴く 高粱の実りへ戦車と靴の鋲 も、有名な 手と足をもいだ丸太にしてかへし も、そのときの掲載作だ。高鶴氏は、その掲載誌『川柳人』1937年11月号を持参して回覧に供してくださった。現存する最後の一冊かもしれず、大学院で鶴彬をテーマに学位論文を書いたときあちこちを探して入手したという。 午後5時に終わった。北海道から、沖縄から来られた人がいた。乱鬼龍氏は「懇親会も渾身の力で」とかましていたから、私は参加できなかったが、その後の懇親も盛り上がったことだろう。シンポジウムの模様はユーチューブで公開されている。 https://www.youtube.com/live/Y9angyk5R1E ![]() 『抵抗川柳句集』シンポ報告 : 議論沸騰!〜ハラハラドキドキで盛り上がる | レイバーネット日本・サブチャンネル ![]()
by suiryutei
| 2025-11-29 08:23
| 文学・書評
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