|
新人事制度 大阪での報告①~③
記事ランキング
最新の記事
タグ
労働(124)
最新のコメント
カテゴリ
最新のトラックバック
以前の記事
2025年 12月 2025年 11月 2025年 10月 2025年 09月 2025年 08月 2025年 07月 2025年 06月 2025年 05月 2025年 04月 2025年 03月 more... ブログジャンル
画像一覧
検索
|
これも『伝送便』誌12月号への寄稿。先月29日更新記事(『思想運動』紙掲載)とかさなる内容ですが、字数はこちらのほうが少ないです。 今年の「木枯らし一号」は一一月三日に吹いた。この日は<文化の日>として祝日であったが、それは一九四六年のその日に日本国憲法が公布されたことに由来する。壊憲をあからさまに志向する高市極反動政権が発足したばかり。国会前では改憲と軍拡と差別に抗しての総がかり行動が二三〇〇人の参加で行なわれた。本誌読者にも参加された方がいたと思う。 私はそちらには行けなくて申し訳なかった。同時刻(午後二時~)に開催された『抵抗川柳句集』出版記念シンポジウムのほうに参加したのである。この句集はレイバーネット日本川柳班によって今年七月、戦後八〇年・治安維持法一〇〇年を期して出版された。思いは国会前に集った人々と同じである。 シンポジウムの前半は、川柳作家の高鶴礼子氏(川柳誌ノエマ・ノエシス主宰)、文芸評論家の楜沢健氏、レイバーネット日本川柳班の乱鬼龍氏による鼎談というかたちで進む。 三氏の話を総合して素人なりに受け売れば、俳諧から別れて川柳というジャンルを興したのは柄井八右衛門(一七一八~九〇)。最初の句合で八右衛門が川柳と号したことからそう呼ばれるようになった。その原点は反逆ということではないか。いまNHK大河『べらぼう』に登場している蔦屋重三郎(一七五〇~九七)と同じ時代だ。現代とよく似た世相でもある。米は値上がりしているのに農村では搾取が酷く、農民は食えなくて都市に流れ込み、そこでも飢える。かつて歴史家の井上清はこの人々を前期プロレタリアと呼んだ。社会が騒乱状態になっていくのを抑え込もうというのが<享保の改革>や<寛政の改革>だ。 そうした時代に抵抗して、また幽玄とか貴族性を重んじる従来の文芸ジャンルにも反逆して生まれたのが創成期の川柳だった。ところが弾圧によって批評性が薄れていく。近代に至ってもそうで、時事川柳は少数派、宣伝コピーのようなものが主流を占めている。 しかし、鶴彬(一九〇九~三八)のような作者もいた。川柳の小林多喜二とも言われる彼は、編集に関わっていた川柳誌に載せた自作を危険思想の表現とみなされ、治安維持法違反で収監される。拷問には屈しなかったものの赤痢に罹って獄中死した。日本帝国主義の中国侵略を鋭く暴く 高粱の実りへ戦車と靴の鋲 も、有名な 手と足をもいだ丸太にしてかへし も、そのときの掲載作だ。 今回の『抵抗川柳句集』は、そうした鶴彬たちの反骨を受け継ごうとするものだ。『伝送便』の先輩で近年逝去した吉橋登志彦さんと斎藤明男さんの追悼ページも設けられていることは本誌九月号に紹介した。 シンポジウムの模様はユーチューブでネット公開されている。 『抵抗川柳句集』出版記念シンポジウム(レイバーネットTV 配信) 句集(頒価七〇〇円)の購入はレイバーネットのHPから。 ![]()
by suiryutei
| 2025-12-02 08:09
| 文学・書評
|
Comments(0)
|
ファン申請 |
||