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今朝は5時前には起きるつもりで、昨夜午後9時に寝たのだが、午前3時過ぎに一度目を覚ましてお手洗いに行ってから二度寝をしてしまって、気づいたら6時を回っていた。なにしろ今日は冬至、一年でもっとも日が短いときだ。6時過ぎたって外は暗い。今朝の東京の日の出は6時47分だったそうだ。 17日に発売された『普天を我が手に』の3巻目(完結編)を連れ合いがネット注文してくれて、発売当日に届いた。少しずつ読み進めている。2巻まで読み終えたところでの途中感想は今月1日の更新記事に書いたとおり。 3巻目を読み始めてすぐ、ニヤリとしてしまったのは、3章目、4人の主人公のうちの1人、森村ノラが東大構内に置かれていた全学連書記局に行く場面(29ページ~)である。 時代は1950年。朝鮮戦争が始まり、国内ではレッドパージが始まった頃だ。ノラは津田塾の学生で、英語ができるのでGHQの民生局で働いている。GHQは反共派が主流となってレッドパージの采配も振るうのだが、民生局はそれに批判的である。学生たちはレッドパージとどう闘うつもりか探ってこいと、ノラは上司に言われたのだ。 酔流亭がニヤリとしたというのは、このときノラに応対する全学連副委員長が武村という名前であるからだ。 この時期の全学連委員長、つまりその初代委員長が武井昭夫(東大、1927-2010)であったのはよく知られている。 小説『普天を我が手に』の作者も、もちろんそれを承知の上で、しかし実在した武井昭夫を作品の中で勝手に会話させるのは憚って、副委員長・武村という架空の人物を創作したのであろう。その際、実在の武井昭夫から<武>の一文字を拝借したのだ。 作中、武村は共産党員でありながら党中央の路線に批判を持っていて、党を除名された状態であることが明かされる。実在の武井昭夫が、彼の有名な「層としての学生運動論」を党中央の学生運動に対する無理解と闘いつつ練り上げていったことは、知る人にはよく知られている。武井も除名されたり復党したりをくり返した。 なお、この時期の本物の全学連副委員長の1人に土本典昭(早大、1928-2008)がいる。のちに映画監督となって水俣や原発について優れた記録映画を撮った。 1975年に出た『武井昭夫批評集』(未来社)の月報に土本典昭が寄せた『全学連書記局当時のこと』という文章は、武井昭夫の人となりと共にレッドパージ下の学生運動の状態が活写されて、じつにいい文章である。 小説『普天を我が手に』については、最後まで読み終えてから、また何か書きたくなるかもしれない。途中まで読んだ時点では、森村ノラも含めて主人公たちの歩みが順調すぎるようなところがちょっと気になる。作者は世の中全体が見えているのであろうか。
by suiryutei
| 2025-12-22 09:18
| 文学・書評
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