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昨日の午後NHKBSで放映された『砂の器』を視た。野村芳太郎監督。 この映画は1974年公開当時、映画館で観た記憶がある。半世紀以上も前に観たにしては、いくつかの場面は鮮明に憶えていた。たとえば丹波哲郎扮する刑事が<カメダ>という地名に手がかりを求めて秋田県に向かう(同県に亀田という土地がある)途中、特急列車(当時もちろん東北新幹線はまだ走っていない)の車内で同行の若い刑事(森田健作)を誘って食堂車でビールを飲む場面なんか。丹波哲郎のベテラン刑事は俳句を趣味としており、旅中も自作の句を手帳に書きつけたりしている。 しかし、何といっても印象的なのは、ハンセン病に罹患した父親が6歳の息子を連れ、故郷を追われて冬の日本海側の海岸や春の野辺をあてどなくさすらう後半の映像だ。この後半部分は、ハンセン病に対する隔離政策がもっとも厳しかった戦時中のこととして挿入されている。 (芥川也寸志が担当した音楽が素晴らしい) 半世紀前に観たときもそうだったが、今回も感動した。しかし、同時に違和感も覚えた。挿入された戦時中の場面でハンセン病が<業病><伝染する>と思われていたと描かれているのは、その時代としてそうであったわけだが、ならばいっそう、ストーリーが進行する現代時点では、それは誤った偏見であったことをもっと強く打ち出すべきではなかったろうか。映画が終了したところでテロップでそのことが述べられるけれども、作品の中でやってほしかったと思う。映画の公開は先述したように1974年。劇中『開運旅行』(1971年公開の松竹映画)のポスターがちらりと映る場面があるから、映画は作られた時点の<現代>に時代を設定しているわけである。なお松本清張の原作が書かれたのは1960年だという。 昨日、放映を視たあとネットをすこしあたってみたら、この記事が酔流亭が感じた違和感に近いものを言語化してくれている。松本清張の原作に論及し、映画のあらすじの紹介もある。 ウィリアム・ワイラーの大作『ベン・ハー』でもハンセン病が描かれていたのを思い出す。チヤールストン・ヘストンが演じた主人公ベン・ハーが政敵に陥れられて追放され、彼の母と妹は捕らえられて要塞の地下牢に長い年月幽閉される。その間に罹病するも、映画の終わりのほうでは、イエス・キリスト処刑後に起きた<奇跡>によって快復する。ハンセン病のこの描き方には疑問を持った。 『砂の器』も『ベン・ハー』も優れた映画だとは思うのであるが。
by suiryutei
| 2026-01-26 09:15
| 映画・TV
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