|
新人事制度 大阪での報告①~③
記事ランキング
最新の記事
タグ
労働(124)
最新のコメント
カテゴリ
最新のトラックバック
以前の記事
2026年 04月 2026年 03月 2026年 02月 2026年 01月 2025年 12月 2025年 11月 2025年 10月 2025年 09月 2025年 08月 2025年 07月 more... ブログジャンル
画像一覧
検索
|
友人から恵与された冊子だ。 『「象徴天皇制」を考えるⅢ~その過去、現在、そして未来~』 著者の鬼原 悟氏は〔アリの一言〕というブログを毎日欠かさず更新している。同ブログはさまざまな時事を論じているが、中でも天皇制を論じたものに絞って143本の記事がこの冊子には収められている。天皇制を論じた冊子はこれが3冊目だという。一冊目は1917年、二冊目は2019年刊。この三冊目は去年11月刊である。全356ページ、送料込みで1200円。 以下、冊子に対する酔流亭の感想を書きつけておきます。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 左翼でもこの頃は対峙することを避けたがる天皇制。廃止しなければという立場から長年にわたってそれと向き合っていることにまず頭が下がる。筆致は冷静で事実を踏まえ、だから説得力がある。書かれていることにはどれも共感した。 私もこの小説を読んで感銘が深かったからであるが、興味深かったのは柳美里『JR上野駅公園口』についての3本の記事だ。2020年11月に同作が全米図書賞翻訳部門を受賞した後、同年12月に放送されたNHKの報道番組が同作を特集したとき天皇制には一言も触れなかったという。天皇制への批判を抜きにあの作品を語るとは。しかし、NHKだけでなく全ての報道がそうだった。 考えさせられたのは、柳さん自身がNHKの番組の中で天皇制に触れなかったということだ。自分の保身ではなく、制作現場に圧力がかかるのを慮ってのことではなかろうか。そういう空気が日本社会にあるのだ。私の友人に、首都圏で暮らしていながら琉球新報を購読している人と沖縄タイムスを購読している人とがおり、この人たちから私は時々沖縄のニュースを聞かせてもらっている。この地元2紙はよく奮闘していると思う。しかし、そんな2紙でさえ、天皇制への批判はあまりやらない。むしろ融和的である。そうさせてしまっているのは、天皇制を批判することに足がすくむ空気を作ってしまった「本土」の私たちの責任だろう。 安倍政権の頃から、ファッショ的で好戦的なアベ政治を批判するのに、対照として天皇を平和愛好者に仕立て上げるというのが、進歩的と言われる人々の間でも流行り出した。アベ政治の、また今日では高市政治の俗悪さが増すほどに、こうした考え方は磁力を強めるだろう。戦前みたいな絶対主義天皇制はごめんだが、平和主義者の君主を戴く象徴天皇制ならかまいませんよ、とばかりに。この冊子の優れた特徴の一つは、それを明確に批判していることだ。「・・天皇制は差別の典型です。身分差別、女性差別、民族差別は日本人の宿痾ですが、そのいずれの差別をも根底で支えているのは天皇制です。」(本冊子の〔おわりに〕から)という根本のところを私たちは見失わないようにしたい。 日本が行なってきた侵略戦争・植民地支配に天皇制は明らかに関わっている。どころか、それらの根っこには天皇制がある。だから、天皇を批判するのを怯んでいては、侵略戦争と植民地支配の本当の反省はいつになってもできない。関東大震災における朝鮮人虐殺を現在の東京都知事が認めようとしないのは、認めれば当時摂政として最高権力者だった裕仁の責任を問わざるを得ないからだ。だから虐殺の事実を認めたがらない。それでは天皇制日本によって侵略された国の人々からいつまで経っても信用されない。当然だ。そんな自縄自縛に日本社会は陥っている。 これを打ち破るに奇策や特効薬は無いのだろう。この冊子の著者のように、声を上げ続けることしかない。私もブログをやっているし、郵便局で労働運動をやっていた頃のつながりもまだあるので、及ばずながらも著者の姿勢に学んでいきたいと思う。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ※鬼原 悟氏のブログ〔アリの一言〕を貼り付けておきます。 このブログはとても勉強になるので、酔流亭は毎朝覗いています。また冊子『「象徴天皇制」を考えるⅢ』の入手方もブログの例えばこの更新記事に書いてあります。 ※参考までに 柳 美里『JR上野駅公園口』書評 ~『伝送便』4月号掲載 : 酔流亭日乗
by suiryutei
| 2026-03-10 08:15
| ニュース・評論
|
Comments(0)
|
ファン申請 |
||