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イランとアメリカとの停戦協議は不調に終わったようだ。もともとがアメリカとイスラエルが開始した一方的な攻撃である。アメリカとイスラエルが攻撃をやめれば戦争は終わるのだが。 米大統領のトランプは「日本と韓国はわれわれを助けてくれなかった。われわれは両国に基地を置いて守ってやっているのに」と、また不満をぶつけているらしい。勝手に居座って、こちら側の負担で好き勝手をやり、基地被害を撒き散らしておいて、何を言っているんだという話である。 さて今朝は休刊日で朝刊が来ない。昨日12日は日米が沖縄の普天間飛行場全面返還に合意してちょうど30年ということで、朝日新聞の朝刊はかなりの紙面を割いてこの問題の経緯を報道している。 たとえ辺野古に新基地が完成したとしても、それとは別に3000m級の滑走路を持つ施設(辺野古に作られる滑走路は1800m)が選定されていないと普天間は返還しないとする米シンクタンク論文(海兵隊から研究員として派遣の中佐が執筆)と、同じ立場を表明する米国防総省見解とが相次いで報道されたのは今年2月である。国防総省見解は去年9月に出されていたのが今年になってまず沖縄タイムスの報道によって日本では知らされた。 このことについて、もっと大きな議論が起きるかと思いきや、3月に辺野古沖で見学船が転覆して船長と修学旅行中の女子高生が亡くなるという不幸な事故が起きた。見学船は辺野古基地建設に反対する人たちが運航していたから、ネットでは今、基地建設反対運動へのバッシングが吹き荒れている。 2人の死は本当に胸が痛くなる。事故原因の検証はきちんと行われなければならない。同時に、抗議行動が続かざるを得ない現実があることがかき消されてはならないと思う。 『伝送便』誌4月号への寄稿を再掲しておきます。 「市街地に位置し、住宅や学校で囲まれ、世界で最も危険と言われる普天間飛行場」(防衛省HPから)。米軍から返還させて、その危険性を除去するための代替施設だというのが、国が辺野古新基地建設を強行してきた論拠である。ところが、その論拠が土台から崩れる報道が二月に二つ続いた。 まず、米シンクタンク大西洋評議会に海兵隊から研究員として派遣されている中佐が、同シンクタンクの公式サイトに二月三日付けで論文を発表。辺野古と普天間の併用を提言して、日米共同使用も促した。普天間は返還どころではない。 ついで、米国防総省が米国監査院に対して、辺野古の代替施設では能力が不足するため、代替となる長い滑走路が選定されるまで普天間は返還しないと二〇二五年九月に公式文書で回答していたことが二月一四日までにわかった。普天間の滑走路は二七四〇m。辺野古に建設が予定されているV字型滑走路は一八〇〇mしかない。 報道されたこの二つはもちろん連動している。シンクタンク研究員の中佐の論文は米国防総省の見解に沿ったものだ。 普天間飛行場返還の条件として「長い滑走路を用いた活動のための緊急時における民間施設の使用の改善」という条項がたしかにある。しかし、この条項からは、どの民間施設(空港)かを選定しておけとまでは読み取れない。日本政府は特定公共施設利用法などで法的枠組みはすでに整っており、事前に滑走路を選定する必要はないという立場だ。 強まる(自分たちが強めた)対中脅威論を追い風に、これまでに合意していないことにまで踏み込んで普天間返還のハードルを上げようというのが米国の狙いだろう。合意の一方の当事者である日本政府はそれに抗議しなければならないのに、ただ「辺野古が唯一の解決策」とくり返すだけだ。しかし、このままでは、たとえ辺野古新基地が完成したとしても普天間は返ってこない。危険はそのままだ。そして辺野古基地の完成が土木技術的にも不可能(たとえば軟弱地盤)なのはこんにち多くの専門家が指摘している。 三〇〇〇m級の滑走路を持つ空港が沖縄には二つある。那覇空港と宮古島市の下地島空港だ。那覇空港は民間と自衛隊が共同で使っている。今後、日米共同使用が狙われてくるだろうが、そうなればこの沖縄の表玄関は過密化して、普天間の危険性が那覇に持ち込まれる。下地島空港はかつて一九七一年、屋良朝苗琉球政府主席(当時)が軍事使用はしないという覚書を国と交わした。日本政府は今年九月の沖縄知事選において玉城デニー知事を追い落とし、屋良覚書を破棄することを企んでいる。下地島空港のある宮古島は沖縄本島より台湾にずっと近い(沖縄島と台湾との中間あたり)。そこを軍事使用することになれば、中国との、またアジア全体での軍事緊張を高めてしまう。 基地問題の解決は基地を無くすことだ。代替施設に危険を拡散することではない。 ※関連して
by suiryutei
| 2026-04-13 08:52
| ニュース・評論
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