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ドイツの作家ギュンター・グラスが、最新の自伝の中で17歳のときナチスの親衛隊員だったことを告白した問題は、どう受け止めればよいのだろうか。酔流亭はどう考えていいのかわからずにいる。その自伝『タマネギをむきながら』も、また彼のこれまでの作品も読んでいないし、告白に至った経緯も知らない。 ただ、sakuraasakoさんのブログの「ふんどし」(コメント欄のこと)で、この話題が出たとき、中野好夫のことをちょっと書かせてもらった。戦中、文学報国会で熱心に活動した中野は、戦後はその反省の上に平和のために身を挺した。つまり、誤りを犯したとしても、大事なのはその後だというようなことが言いたかったのである。 しかし、酔流亭のこのコメントはピントがずれていた。グラスで問題になっているのは、若いときの誤りそのことよりも、戦後の60年間、なぜそのことに沈黙していたか、ということだからだ。その間、彼はナチスの悪を鋭く解剖し、「史実に沈黙する者は犯罪者となる」と繰り返し説いていたのだ。これでは「偽善者」として失望されるのもやむをえないだろう。戦後ただちに「戦争犯罪人」と自らを名指した中野好夫の場合とは違う。 そんなふうに、よくわからないでいるのだが、一昨日の朝日新聞朝刊のコラム『私の視点』を読んで、いくらか気持ちがすっきりした。ベルリン在住のジャーナリスト・梶村太一郎氏の文章である。 それによれば、グラスと生まれ故郷が同じグダニスクのワレサ・元ポーランド大統領も始めグラスの告白に激怒し、グラスが同市の名誉市民権を返上しないなら同じ名誉市民である自分が返上すると述べていた。しかし、グラスがグダニスク市民に送った手紙に「大変感動した。彼とは友情を築けるだろう」と発言を撤回したというのである。 そのグラスの手紙はきっと誠実なものであったに違いない。真摯な心と、それを誠実に伝える言葉があれば和解は可能であることを、これは示す例ではないのだろうか。 詳しい経緯を知らずに、一片の新聞記事だけでそう考えてしまうのは甘いのかもしれない。しかし、罵りあいとか、あるいは計算づくの野合みたいなことばかり日頃見せつけられている中で、ちょっと気分を明るくさせる記事であった。 なお、asakoさんのブログ『カマトト日記』でのやりとりは、8/15と8/23の日記のコメント欄で。Fouさん、髭彦さん、asakoさんたちの書き込みから多くのことを学び、共感したことを付記します。
by suiryutei
| 2006-09-23 10:02
| ニュース・評論
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Comments(4)
こんばんは。
拙ブログの “ふんどしコメント” を話題のひとつに取り上げてくださって ありがとうございます。 改めて、8・15 と 8・23 のコメント欄を読み返してみました。 このときのやり取りの最後、結局私は逃げてしまっていますね。 Fouさんがネパールから帰国して落ち着いたら 私のブログ上で髭彦さんと議論してもらいたいなぁと思いながら、 私自身は逃げてしまったのです。 グラスさんのことは、その後もずっと気になっていました。 先日、友人から、次期総理の安部さんの側近と目されているある人の、人となりについて興味ある話を聞きました。 「左だった人が右に行った場合、元々右だった人以上に、右に行く。 これでもか、これでもか、と右に行く。 自分が “左なんかじゃない” ことを必要以上に周りに知らしめようとする。 それはもう、かわいそうなくらい右へ右へと進むんだ。」 この話を聞いたときもグラスさんのことを思いました。 髭彦さんのお話(コメント)をお聞きしたいですね。
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今日の<日々歌う>にグラスについて書きましたので、ご覧いただければと思います。
http://blog.goo.ne.jp/nazohige/e/31eecbcfd0fe82b851d5d27286a26084
sakuraasakoさん、こんにちは。
いえ、asakoさんは逃げてなんかいないですよ。すぐには結論を出さずに考え続けていくほかないことがあると思います。 私の職場の労組でも、かつては左だったのに幹部になるといつのまにか右に変っているひとが少なくないです。実際に自分の考えが変ってきたということもあるのでしょうが、「アイツの“転向”は本物か?」と、上の幹部から疑いの目で見られているから、「自分が“左なんかじゃない”ことを必要以上に周りに知らしめようとする」。 本当に「かわいそうなくらい右へ右へと進むんだ」。 そういうふうになってしまうものらしいです。
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