|
新人事制度 大阪での報告①~③
記事ランキング
最新の記事
タグ
労働(124)
最新のコメント
カテゴリ
最新のトラックバック
以前の記事
2026年 02月 2026年 01月 2025年 12月 2025年 11月 2025年 10月 2025年 09月 2025年 08月 2025年 07月 2025年 06月 2025年 05月 more... ブログジャンル
画像一覧
検索
|
■2003/06/30 (月) 13:46:06 ゾルゲの悲劇 映画『スパイ・ゾルゲ』でゾルゲに協力する尾崎秀実を本木雅弘が演じると聞いたときは「まだ若すぎないか」と思ったけれど、考えてみれば私だって尾崎が処刑された年齢をもう超えているのである。まこと「少年老いやすく・・・」である。 さてゾルゲは在日ドイツ大使館の、尾崎は日本支配層のそれぞれ中枢に食いこんでつかんだ極秘情報(ドイツがソ連への侵攻を準備しているということ)はスターリンによって握りつぶされ、しかもソ連指導部内でゾルゲとつながる人脈は粛清されゾルゲはドイツと通じているとさえ疑われるのである。モスクワに暮すゾルゲ夫人が「二重スパイの妻」との汚名を着せられ逮捕される場面はほんとうに可哀想であった(映画には明示されていないが彼女の運命はあの後どうなってしまったのだろう)。 ソ連の社会がスターリニズムによって蝕まれていたことがゾルゲの悲劇であった。だが、そのソ連が死者二千万といわれる途方もない犠牲を出しながらも(ゾルゲ情報が生かされていたら犠牲はずっと少なかったはずだ)、ドイツ軍の猛攻に耐え抜き、ついにベルリンまで押し返したことがファシズムを倒す決定的な原動力になったのもまた歴史の事実。ファシズムから世界を救う希望をソ連に託したゾルゲらの努力をまったくの徒労だったと後世の人間が嘲るのは慎まなければならぬ。 ゾルゲや尾崎にしたところで、彼らの慧眼がソ連内部で起きていた事態をまるで気付いていなかったとは思われない。それを承知の上で社会主義の将来に夢をつないだのだろう。ソ連崩壊直後にレーニン像がクレーンで引き倒される実写フィルムが映画の最後に挿入されているのは、この夢が結局は潰えてしまったことを示しているのだろうが、20世紀における社会主義の功罪について私自身はなお結論を出せずにいる。 映画『スパイ・ゾルゲ』は3時間を飽きさせない力作であった。
by suiryutei
| 2003-06-30 20:08
| 映画・TV
|
Comments(0)
|
ファン申請 |
||