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■2003/11/12 (水) 08:57:09 富岡製糸工場跡と峠の釜飯 上州の磯部温泉に泊まった翌日は、雨の中、近くにある富岡製糸工場の跡を訪ねた。 倉庫などがまだ残っている。明治中期の建物だが煉瓦作りの立派な建築で、当時は威容あたりを払うといった観だったろう。はじめは官営だったが、のちに片倉製糸(現在の片倉工業)に払い下げられ、草創期の日本資本主義の花形となった。しかし、捕虜収容所みたいにみえないこともない。 倉敷市のアイビー・スクエアはやはり明治の紡績工場だった建物を転用した人気ホテルだが、山口瞳はこのホテルをおおいに気に入りながらも「私は、資本主義発達史を苦手とするところがある。どうしたって、裏に女工哀史が見えてきてしまう」と述べている。酔流亭も同感する。 そのあと横川駅前の〔おぎのや〕本店で昼食を摂った。〔おぎのや〕といえば「駅弁日本一」の釜飯が有名で、国道沿いに大きなドライブインを何軒も経営しているが、本店は一時代前の駅前食堂といった趣がある。定食やソバ・ウドンの類もあるけれども、ほとんどの客は釜飯を食べるようだ。もちろん我々もこれをたのんだ。 酒はワンカップを売る。釜飯の上に乗った具をつまみに飲んでいると、誰かが「こんなときに一句出来ればいいんだけどな」とつぶやいた。 そこで、釜飯の包み紙の裏にこんなものを書き付けてみた。 時雨るるや 峠の駅の 釜飯屋 釜飯も 酒も常温 時雨かな
by suiryutei
| 2003-11-12 12:27
| 旅行
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