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14日の朝日朝刊に、南京虐殺事件の写真が載っている。読者から最近おくられてきた写真だという。1937年、日本軍に占領された南京では日本軍による大規模な中国人虐殺が行われたが、それを明らかにする写真だ。『写真が語る戦争』という連載記事に紹介されている(「合成説『成り立たぬ』一枚」)。その紙面をデジカメで撮り、ここにUPしようかと思ったけど、生々しい写真なので躊躇われる。関心のある方は9/14朝日新聞朝刊を開いてみてください。10ページ目です。 後ろ手に縛られた何人もの中国の人たちが穴に入れられ、生き埋めにされようとしている。それを見下ろす日本軍の兵士たち。 ほとんど同じ構図の写真は、これまでにも存在した。ところが、それは別々に撮られた二枚の写真をくっつけたもので「中国側の宣伝用の合成写真」だとする主張もあった。しかし現代史研究家の秦郁彦さんは今回の写真を「近接した時間に同じ場面を別々の角度から撮影したといえ、一方を『複数の写真の合成』とする主張は成り立たなくなった」と指摘する。「穴の中の人物がなぜ抵抗しないかなど、不自然な点も指摘できる。撮影時間や場所が特定できない以上、中国側が演技している場面を複数の角度から撮った写真だという可能性までは、排除できない。ただ、この時期の日本軍は内陸部へ退却する国民党軍を追撃する立場で、国民党側がこれだけの数の日本軍の軍服や帽子を入手するのは極めて困難だろう」。 南京における日本軍の残虐行為については、たしかに合成写真も出回ったようだ。そこで写真が実写ではないことをもって「虐殺は無かった」と主張する人たちもいる。しかし、たとえば犯罪捜査に使われるモンタージュ写真が実写ではないからといって、その犯罪も容疑者も存在しないことにはならないだろう。虐殺否定論者の論拠は元々弱い。そして、その唯一の拠りどころも、いよいよ怪しくなってきたようだ。 こう書くと、「日本人のくせに中国の肩を持つのか」「反日」「自虐」といった言葉が飛んできそうである。しかし、事実とはちゃんと向き合わなくては隣国との和解はいつまでたってもできないだろう。 「写真は捏造されたものだから虐殺は無かった」と主張してきた論者の代表格は藤岡信勝・拓殖大学教授だが、酔流亭は彼の言説への疑問を以前このブログで述べたことがある。そのときの記事を下にリンクしておきます。 ※関連する過去ログとして ☆『南京虐殺事件は無かったのか?』(04年12月5日)
by suiryutei
| 2008-09-15 17:54
| ニュース・評論
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Comments(4)
>「穴の中の人物がなぜ抵抗しないかなど、不自然な点も指摘できる。」
という秦郁彦のコメントはおかしいですよ。 抵抗せず黙々と殺されるままのユダヤ人たちの写真、厭というほど見ました。
0
極限状態の殺し合いの世界では何でも起こり得ます。
原爆然り、重慶爆撃然り、731部隊然り、ナチの収容所然り。 だってたくさん殺した方が勝ちなのですから。 南京の事件だけがなかったというのはいかにも不自然。 兵士同士の殺し合いならどこか影響のないところで 好きなだけすればいい。 非戦闘員を爆弾で、地雷で、ガスで、劣化ウラン弾で、銃で、 ある時は 人体実験として、ある時は無差別に 簡単に殺戮することは決して許してはいけないことです。
きとらさん、おはようございます。
新聞記事の紹介が主旨なので、あのコメントも全部引用しましたが、秦郁彦氏の言っていることはたしかに歯切れが悪いですね。きとらさんのおっしゃるとおりだと私も思います。
風屋さん、おはようございます。
本宮ひろ志の漫画のときもそうでしたが、南京事件についてマスメディアで発言するのはよほど覚悟が要るらしいですね。その結果、国の外ではとても通用しない「不自然な」言説がまかり通っています。そして現在のアフガニスタンやイラクで非戦闘員が殺され続けていることにも無感覚になっているのではないでしょうか。
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