新人事制度 大阪での報告①~③
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昨夕、大相撲の実況が終わってからTVのチャンネルをTBSに切り替えて〔報道特集〕を視た。午後5時半から7時近くまで約一時間半枠のこの報道番組の後半は、昨日は袴田事件を特集していた。 静岡の味噌製造会社で1966年6月に起きた殺人事件の容疑者として逮捕された袴田巌さんは当時30歳。2014年3月に静岡地方裁判所が再審の開始と死刑および拘置の執行停止を決定して釈放されるまで48年も囚われの身だった。 袴田さんが逮捕された1966年、酔流亭は小学校6年生だった。獄からともかくも出た2014年といえば酔流亭は郵便局で定年を迎える前年だ。我が身にひきつけてみれば、人の一生における48年間の長さが身に沁みる。袴田さんはかけがえのない時間を奪われてしまった。 袴田さんの無実は、調べてみる限り明らかなように思う。というより、彼をとにかく罪に落としてしまえという検察・警察のやりかたがあまりに無理がある。記録によれば逮捕後の取り調べ時間の平均は1日12時間を超す。19時間近い日もあった。昨日の放送の中でも公開された録音では、尿意を訴える袴田さんに「便器を持ってきてやるから、ここでやれ」という言葉を浴びせる取調官の声が聴こえる。実際、そこで用を足させられた模様が録音からわかるという。酷い人権蹂躙が行なわれていた。 (東京新聞の昨日の夕刊。もちろん袴田さん無実の立場から事件の検証記事を載せている) 怒りと共に驚くが、東京高裁の二度目の再審開始決定に検察は納得せず、「特別抗告」を行なう方向だという。証拠の不自然さに「捜査機関による捏造の可能性が極めて高い」と東京高裁に指摘されては、面子にかけても黙って引き下がれないとでもいうのだろうか。権力の面目だけにこだわる、こんな非人間的なことが許されてはならない。 ※関連して
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by suiryutei
| 2023-03-19 08:45
| ニュース・評論
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小説家・大江健三郎の訃報を聞いたのも入院中のことだった(3月3日逝去、報道があったのは13日)。 酔流亭は大江文学の読者ではない。氏の著作では、短編の『セヴンティーン』(1961年発表)を20代のころに、それから去年秋『沖縄ノート』(岩波新書、1970年刊)を読んでいるだけだ。 『沖縄ノート』では、ときにくどくどしい文章で(ノーベル賞作家に向かって失礼!)観念的なことが綴られる一方で、著者は復帰前の沖縄基地労働者(全軍労)のストライキの場にも足を運ぶ。 「ピケの基地労働者たちが、祭りの夜の仮装した農民のような具合にタオルや襟巻きで顔の皮膚をおおいかくし、その上に深ぶかと帽子をかぶっているのは、米軍側の情報収集者に顔を確認されないように、というよりはむしろ、雨と風の過酷さに耐えるためであると感じられる。・・」(134ページ) 小説家の筆でこう書くことができるのは、その場に書き手も身を置いてこそである。 現場に足を運ぶそういう人であるから、大江文学の読者ではない酔流亭も集会の場では氏の姿を見かけたことは何度かある。2012年3月に福島県郡山市の開成山球場で開催された<原発いらない! 県民大集会>で、また同年7月、都内代々木公園で開催された<さようなら原発 10万人集会>でもお見かけした。他にもあるはずだが、3.11翌年のあの年のことが印象に強い。 代々木公園での集会は、予めの名称は10万人集会だったけれど、集会とデモのあと、主催者から「17万人参加」とたしか修正があったと思う。その盛り上がりのなか檀上で発言した大江さんは中野重治の小説『春先の風』から、つぎの言葉を引用した。 「わたしらは侮辱の中に生きています」 戦前、1927年に行なわれた共産党員一斉検挙(3・15事件)で、若い母親が乳飲み子ごと検束され、幼子は留置所で体調に異変をきたして死んでしまう。その母親が夫に宛てて書く手紙の最後の一行がこの言葉なのだ。 20年ほど前、中野重治生誕の地である福井県丸岡町を訪ねた。町の図書館に併設された〔中野重治記念文庫〕にも立ち寄った。館内を案内してくれた女性職員が「大江健三郎さんは中野をとても尊敬していて・・」と話してくれたことを、2012年7月の代々木公園で思い出した。 読んではいないけれど、本棚に何冊かはある。『万延元年・・』は近いうちに読もう。 #
by suiryutei
| 2023-03-18 08:08
| 文学・書評
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来日中のユン・ソンニョル韓国大統領と岸田首相は昨日、首脳会談を終えた後、銀座のすき焼き店〔吉澤〕、それからやはり銀座の洋食店〔煉瓦亭〕で夕食をとったという。今朝の新聞で知った。 すき焼き店のほうは知らず、〔煉瓦亭〕なら酔流亭も馴染みである。銀座にあるとはいえ、気取った店ではない。コース料理よりもカツレツやハヤシライスが有名だ。韓国大統領はかつて来日したとき、この店のオムライスによほどいい印象を受けたらしい。余談ながら、2017年放送のNHK朝ドラ『ひよっこ』で有村架純演じたヒロインの一家と深い縁を結ぶ赤坂の洋食店〔鈴ふり亭〕(経営者親子を宮本信子と佐々木蔵之介が演じた)のハヤシライスは、〔煉瓦亭〕のそれにそっくりであった。あれはきっと、番組スタッフの誰かが〔煉瓦亭〕を知っていて、ドラマの重要な舞台となる〔鈴ふり亭〕をああいうオムライスを出す店にしたいと思ったのだろうね。 ただ、すき焼きの後の二次会では、〔煉瓦亭〕のせっかくの味が愉しめたかどうか。 さて今回の首脳会談に対しては酔流亭は強い批判を持つ。日韓両国の人々同士が本当に友好を深めるならよい。だが、昨夜の首脳二人の握手はそうしたものではない。中国や朝鮮への包囲網を強めるためアメリカにつつかれて行われたものだ。日本の朝鮮植民地支配について岸田首相は自分の言葉では反省を口にすることはなかった。 ・・この問題は別の機会に書こう。上のカツレツとハヤシライスの写真は池波正太郎『むかしの味』(新潮社)の口絵から拝借。池波は1923年生まれだから、今年は生誕100年である。そうして1923年は関東大震災が起きた年でもある。あのとき多くの朝鮮人が虐殺されたことこそ忘れてはならないことだ。
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by suiryutei
| 2023-03-17 08:54
| 酒・蕎麦・食関係
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入院している間、病床にあるTVは「テレビカード」というのを差し込んで視た。一枚1000円。一枚あれば10数時間は視ることができた。その三枚目の途中で退院日が来た。すなわち昨日である。 入院費の精算が出来て退出できるのは午前11時近く。NHK朝ドラ『舞い上がれ!』を視終わった時点で、もうTVは視なくていいやと思い、TVカードの残ポイントは清算できるので、一階に降りて精算機で清算した。410円戻ってきた。なお『舞い上がれ!』のその日の放送は、ヒロインの五島に暮らす祖母(高畑淳子・演)も、脳梗塞で入院していた病院からじき退院できるという展開であった。 さて精算機のすぐ近くにローソンがある。戻ってきた小銭から160円を投じて朝日新聞の朝刊を買った。その一面はこの記事である。 小売り大手のイオングループのうち総合スーパーを展開するイオンリテールが、パート労働者の待遇をいわゆる正社員と同等にするというのである。 ただ、記事を読んでいくと、同等の対象となる正社員とは「自宅から通える範囲の店舗に勤務地を限る<地域限定正社員>」であることが明記されている。そうして、その<地域限定正社員>とそうでない正社員との間の賃金差などには触れていない。 七面にもう少し詳しい解説記事が載っていて、そこではイオンリテールの正社員には、 〇全国的な転勤を伴う<N>社員、 〇限られたエリア内で転居を伴う転勤がある<R>社員、 〇自宅から90分以内で通える範囲の店舗間に異動は限られ転居は伴わない<L>社員、 の三つの区分があり、こんど同等待遇の対象とされるのは三番目の<L>社員であると述べられている。 この七面記事でも、その<N>と<R>と<L>それぞれの「正社員」の間にあるであろう賃金格差についての説明はない。だが、これが問題なのだ。ここ10年ほどのうちの「限定正社員」の導入によって新たに作り出された正社員内部の大きな待遇格差を不問にしたまま「<同一労働同一賃金>の実現に向け踏み出した」(一面記事最下段)と評価してしまうことには疑問を持つ。 酔流亭が働いていた郵便局では、<限定正社員>は10年近く前「新一般職」という名称で導入された。定期昇給なんかは、従来の正社員よりも三分の一くらいに圧縮されてだが、ともかく昇給があるだけ時給制より待遇改善と言える面はある。三分の一も圧縮されるなんてひどい話だが。 ところが、「新一般職」に登用された人の月決め賃金を時間換算して登用前と比較するとかえって低いケースがたくさん出た。正社員の一部であるはずの「新一般職」の賃金が、いわゆる非正規雇用の低賃金と変わらない水準で設定されているのである。これで「正規雇用と非正規雇用のあいだでの<同一労働同一賃金>が実現した」などと言われては、ほとんど詐欺ではなかろうか。 イオングループの場合はどうであろうか。昨日の朝日記事だけではわからない。 <限定正社員>は悪い面ばかりではないと思う。賃金など待遇が「限定」される他方では、労働者にかけられる負荷も「限定」させることができるからである。たとえば転居を伴う転勤を強いられることはない。もっとも転居を伴う転勤は、従来の正社員にとってももっと限定されるべきものだろう。「限定正社員」の低賃金に甘んじない限りは家族離ればなれも甘受しなければならないという日本の労働社会は異常である。 #
by suiryutei
| 2023-03-16 09:45
| ニュース・評論
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一週間のご無沙汰でした。 じつは入院していたのです。胃に早期の癌が発見されたので、内視鏡によって切除してもらった。 入院は1月28日~2月9日に続いて、ことし二度目となりました。すると、今年になって、1月、2月、3月と毎月病院暮らしをやっている! 残りの9か月は無病息災といきたいものですが。 上の写真は昨日、夕食に付いたスウィーツ。ホワイトデーだったからね。チョコレートプリンでした。病院食だから味付けは薄い。つまり甘さ控えめなのがなかなか美味しかった。 なお3月9日の手術当日は絶食だった他、病院で出された食事はすべて完食した。胃癌患者にしては元気でしょう。 帰宅したら庭の三椏(みつまた)が芳香を放っている。三椏は、香りながら色を日々に変えていく。その変化のいちばんいいときを、今年は見逃してしまったかもしれない。なに、明日があるさ。 下の写真は入院していた病院の駐車場で、左の白い花は辛夷(こぶし)ではなかろうか。病院通用口の内側から、日曜の朝に撮影した。
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by suiryutei
| 2023-03-15 15:04
| 身辺雑記・自然
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